私の脳か人類の脳か?
- tankyuunin
- 2019年8月1日
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この脳は私の身体の一部だから、私が所有する「私の脳」である。
この脳は地球誕生から生命誕生、そして猿へと進化して、人類に至る数十億年の成果である「人類の脳」である。
一般的には脳の2%しか活動していないとのこと、その2%の脳の活動で「私」の観念を思考が形成する。
この思考によって形成された「私」の観念と脳を結びつけて、この思考の源泉である「脳」は、「私の脳」であると思考(脳の2%)は主張する。
長距離走を走ると、息が上がりそれでもスピードを緩めないと、頭がもうろうとしてくる。あるいは、海抜4千メートルを超えた山などに登ると空気が薄くなり、頭が真っ白になろうとする、ゆっくり歩かないと目もかすんでくる。
脳の活動においては酸素を多量に必要とする。上記のように血中の酸素が薄くなると、すぐに意識に影響が現れることからもよく分かる。一日の食事のうち、ごはん一杯分のカロリーは脳によって消費されるとのこと。ところが、そのごはん一杯分のカロリーのうち、意識(思考)によって消費されるカロリーはスプーン一杯分(お箸で一口分のごはん)とのこと。残りのご飯は、無意識あるいはニュートラルな活動に費やされることが、現段階での科学での見解とのこと。
脳をコンピュータに喩えると、乳幼児はパソコン(脳)を有して活動していることに喩えられる。そして、その頃から、パソコン(脳)は条件づけを記録し始める。
児童はワークステーション(業務用高性能コンピュータ)を有して活動していることに喩えられる。さまざまな思考課題、そして運動機能が高度化されてゆく。私(ワークステーション:脳)はよくでき(以前と比較して:パソコンと比較して)優秀であると自認して、自信を増大させる。そして、ワークステーション(脳)は、条件づけを更に深め広げてゆく。
青少年はスーパーコンピュータを有して活動していることに喩えることができる。そして、そのスパコンは「私のスパコン」、「私はスパコンの能力を有する存在である」と認知される。そして同時に、そのスパコン(脳)は、条件づけを途方もなく緻密に深く深く広く広く構築していく。
さて、そのスパコンは「私」のスパコンであるのであろうか?
クリシュナムルティは述べる。そのスパコンは何百万年の進化を経て得られた「人類のスパコン」であると。「あなたのスパコンではない」と。「『あなた』とは最初のパソコンの時代に、あやまって条件づけられた錯覚(観念)である」と。
クリシュナムルティやクリシュナムルティ理解者が相手にしている強敵とは、スーパーコンピュータレベルの存在であるのではなかろうか・・?
それゆえに、簡単に片付く問題ではない。スーパーコンピュータを相手に、その事実、すなわち「そのスパコンはあなたのものではない」を説こうとしているのだ。。
普通人でも、10%~20%くらいは使ってると思います。超人覚者は、90%くらい使ってるかもしれません。